妊活とミトコンドリアの関係と、今日からできる活性化のコツ
「年齢とともに妊娠しにくくなるって聞くけど、どうして?」そんな疑問のカギを握っているのが、卵子の質とも深く関わっている、ミトコンドリア。
実はこのミトコンドリア、卵子の質と深く関わっているんです。
この記事では、妊活中の方に知ってほしい「ミトコンドリアのはたらき」と「活性化のメリット」、そして今日からできる生活&食事の工夫をわかりやすくご紹介します。
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ミトコンドリアってなに?

ミトコンドリアは、私たちの体の中にある「細胞の発電所」のような存在。
食べたものと酸素を使って、体を動かすエネルギー(ATP)を作り出しています。
体は数十兆個の細胞でできていて、1つの細胞に100〜2000個ものミトコンドリアが入っているんですよ。
つまり、ミトコンドリアが元気だと、細胞も体も元気に働けるということです。
卵子の質とミトコンドリアの関係
卵子は、排卵・受精・細胞分裂といった過程でとても多くのエネルギーを必要とします。
そのエネルギーを作っているのが、卵子の中にあるミトコンドリア。
ところが、加齢やストレス、生活習慣の乱れによってミトコンドリアのはたらきが弱まると、卵子のパワー不足が起こりやすくなります。
結果として、受精しにくくなったり、妊娠率が下がってしまうことも。

でも逆に言えば、ミトコンドリアを元気にすれば卵子も元気になる!
それが「卵子の質を上げる」ことにつながるんです!
ミトコンドリアを活性化させると、こんなうれしい変化が!

ミトコンドリアが元気になると、妊娠しやすい体づくりだけじゃなく、全身にもうれしい変化があらわれます。
1. 老化をゆるやかに
ミトコンドリアの機能が落ちると、細胞の酸化(いわゆる“サビ”)が進みやすくなります。
これが老化の一因。逆にミトコンドリアを活性化すると、細胞の代謝や修復がスムーズになり、若々しさを保ちやすくなります。
卵子の老化予防にもつながりますよ。
脳と心臓の健康を守る
脳や心臓は、体の中でも特にたくさんのエネルギーを使う臓器。
ミトコンドリアのはたらきが整っていると、集中力が続きやすくなったり、心拍や血流のリズムも安定しやすくなります。
「最近疲れやすい」「なんとなくやる気が出ない…」という人は、もしかしたらミトコンドリアが少しお疲れ気味かもしれません。
3. 代謝アップで太りにくい体に
ミトコンドリアは、脂肪を燃やしてエネルギーに変える役割もしています。
つまり、活性化すれば脂肪燃焼がスムーズになり、肥満を防ぐことにもつながります。
軽い運動やバランスの良い食事でミトコンドリアが増えると、自然と代謝が上がって、体が引き締まってくる人も。
4. 免疫力アップで風邪をひきにくく
免疫細胞も、たくさんのエネルギーを使います。
ミトコンドリアが元気だと、免疫細胞の働きも活発になり、ウイルスや細菌への抵抗力が高まるといわれています。
「最近風邪をひきやすい」「治りが遅い」と感じる人にも、うれしい効果があるかもしれません。
5. 疲れにくく、元気が続く
エネルギーを作る力が上がると、疲れにくくなり、朝の目覚めもスッキリしてきます。
「疲れが取れない」「やる気が出ない」と感じるときは、ミトコンドリアのパワーチャージが必要かも。
ミトコンドリアが“増えてきた”サイン

- 少し動いても息が上がりにくくなった
- 手足がポカポカして冷えにくくなった
- 肌のツヤが良くなった、体が引き締まった気がする
こんな変化を感じたら、ミトコンドリアが元気を取り戻している証拠です💪
ミトコンドリアを活性化する食事ポイント

1. ビタミンB群でエネルギーづくりをサポート
ビタミンB群は、ミトコンドリアがATP(エネルギー)を作るときに欠かせない栄養素。
特に「ビタミンB2・B6・B12・葉酸」が重要です。
多く含む食材:
豚肉・レバー・卵・納豆・魚・緑黄色野菜・ナッツ類など。
2. 抗酸化成分で“サビ”を防ぐ
ミトコンドリアの働きを守るには、抗酸化力のある食材が強い味方。
ビタミンCやE、ポリフェノール、コエンザイムQ10が有名です。
おすすめ食材:
・ビタミンC → ブロッコリー、いちご、柑橘類
・ビタミンE → アーモンド、ごま、植物油
・ポリフェノール → 緑茶、ココア、ベリー類
・CoQ10 → いわし、さば、牛肉、ナッツ
3. 鉄・ビタミンD・たんぱく質も忘れずに
・鉄:レバーや貝類で酸素運搬をサポート
・ビタミンD:日光浴+きのこ・魚で
・たんぱく質:卵・肉・魚・豆で細胞の修復を支える
サプリでの補助もOK。ただし自己判断ではなく、必要に応じて医師や栄養士に相談を。
生活の中でできる“ミト活”習慣

| 習慣 | ポイント |
|---|---|
| 軽い運動 | 7時間前後を目安に。寝る前のスマホはお休み! |
| 軽い運動 | ウォーキングやストレッチを週3〜5回。激しすぎはNG。 |
| 体を温める | 湯船にゆっくり浸かると血流がアップ。 |
| バランス食 | 主食+主菜+副菜+汁物の定食スタイルが◎ |
| 日光浴 | 朝の光を浴びて体内リズムを整える。 |
ミトコンドリアを元気に保つために気をつけたいこと
- タバコは活性酸素を増やすので禁煙を!
- 過度な飲酒は控えめに
- 紫外線対策を忘れずに(帽子・日焼け止め)
- ストレスは溜めすぎず、リラックスタイムを
よくある質問Q&A
Q:卵子の質って本当に上がるの?
すぐに変わるわけではありませんが、3か月ほど続けることで細胞の代謝リズムが整い、卵子環境を良くすることが期待できます。
Q:どんな食べ物がいい?
豚肉・青魚・卵・豆・野菜・果物・ナッツが◎。和食中心の食事が理想です。
Q:サプリは飲んだほうがいい?
食事で不足しがちな葉酸やビタミンD、鉄、CoQ10を必要に応じて補うのがおすすめです。
まとめ:ミトコンドリアを整えれば、体の調子も未来も変わる

ミトコンドリアを元気にすることは、
・卵子の質を守る
・代謝を上げて冷えを改善する
・疲れにくく、気持ちまで前向きにする
そんな「体の中からキレイをつくる」第一歩です。
今日の食事から、少しずつ“ミト活”を始めてみましょう。
毎日の小さな積み重ねが、未来の妊娠力を育てていきます。
参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット|ミトコンドリア
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-054.html
→ ミトコンドリアの働きや加齢との関係をわかりやすく解説。 - 東京都健康長寿医療センター研究所「ミトコンドリアと老化・遺伝性疾患」
https://www.tmghig.jp/research/topics/mitochondria/
→ 老化やエネルギー代謝に関する専門的情報。 - 日本生殖医学会「女性の加齢と卵子の老化」
https://www.jsrm.or.jp/public/female/aging.html
→ 加齢による卵子の質の低下や妊娠率の変化について。 - 国立研究開発法人 理化学研究所(RIKEN)「ミトコンドリアのエネルギー代謝研究」
https://www.riken.jp/
→ ミトコンドリア機能やエネルギー産生の基礎研究成果。
- 日本栄養士会「ビタミンB群の働き」
https://www.dietitian.or.jp/
→ エネルギー代謝とビタミンB群の関係を専門的に解説。 - 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
→ 食材別のビタミン・ミネラル含有量データ。 - 健康長寿ネット「抗酸化物質と老化」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/rouka/antioxidant.html
→ 抗酸化成分と老化抑制の関係をわかりやすく整理。
- 日本産科婦人科学会(JSOG)一般向けQ&A
https://www.jsog.or.jp/modules/public/index.php?content_id=4
→ 妊娠・排卵・卵子の質に関する基礎情報。 - 国立成育医療研究センター「女性の健康推進室」
https://www.ncchd.go.jp/hospital/section/womens_health/
→ 妊活期や更年期の健康・栄養・生活習慣アドバイス。
- 日本オーソモレキュラー医学会|ミトコンドリアと栄養
https://isom-japan.org/
→ 栄養療法的観点からミトコンドリア活性を紹介。 - NHK健康チャンネル「ミトコンドリアを元気にする生活習慣」
https://www.nhk.or.jp/kenko/
→ 生活習慣・運動・食事など実践的アドバイスが豊富。

